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インフルエンサーになるには?仕事内容ややりがい、各SNSの特徴も紹介!

職業詳細

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芸能人よりも身近な存在ではあるけれど、そのファッションやライフスタイルなどが憧れの存在として、私たちの生活に役立つ情報や、オススメのアイテムなどを日々発信してくれている「インフルエンサー」。さまざまな企業の依頼を受けて宣伝を担当し、その対価を得られる職業へと進化を遂げました。しかし、「どんなことをするの?」「ちゃんと生活できるだけの収入を得られるの?」といった疑問や不安を抱いている人も多いはず。

 

では、インフルエンサーのお仕事とはどのようなもので、なるためには何を学べばいいのでしょうか。メイク動画から一躍有名になり、コスメのプロデュースも手掛ける美容ジャンルのインフルエンサー鈴木未夢(みゆ)さんから、インフルエンサーについて学びましょう!

 

インフルエンサーとは?

一言で「インフルエンサー」と言っても、どんなことをしている人なのか、うまく説明できる人は少ないはず。自分の言葉で、目指す職業を表現できるように、まずはその定義を確認しましょう。

 

多くの人に強い影響を与えるのがインフルエンサー!

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人々に大きな影響(インフルエンス)を及ぼす人物を指す「インフルエンサー」。ブログなど個人が気軽に情報を発信できるようになった2000年代始めから登場するようになった言葉で、特に「この人がオススメしているのならいい商品だから買ってみよう」といった、世間に与える影響力が大きい人のことを言います。

以前は、芸能人や著名人といったネームバリューのある存在の人が、その役割を担っていました。しかし、SNSの普及によって、YouTubeなどの動画配信サービスや、TwitterやInstagramなどのSNSで独自の視点から情報を発信し、人々の興味関心を引き寄せている一般の人もインフルエンサーと呼ぶようになりました。

 

「私の場合は、ブログやSNSでも情報を発信していましたが、すっぴんからのメイクの工程を収めた動画を公開するYouTubeチャンネル『整形メイクのみゆ。』がきっかけで、インフルエンサーとして活動ができるようになりました。

2017年1月に公開した『【石原さとみ】さん似!?好評だった整形メイク』という動画は、600万回再生(2023年1月時点)されました」(鈴木さん)

 

インフルエンサーの主な仕事内容

ギャランティと呼ばれる対価を得る最大の仕事は、商品のPRです。さまざまな企業から発売される商品のレビューをSNSなどで発信し、その魅力を紹介することでギャランティをもらうことが可能に。そこで一定の評価を獲得すると、インフルエンサーのビジュアルを使用した広告や名前を使った商品の発売、商品企画から携わることができるプロデュースへとステップアップが可能です。

 

「最初は、とにかく動画投稿でしたね。再生回数が多くなる動画をたくさん企画、撮影、編集して、より多くの方にチャンネルのファンになっていただくことで収益を得ていました。そこから、企業さんからの依頼を受けての商品紹介や、コラボレーションというステップを踏んでいきました」

 

インフルエンサーのやりがいや魅力

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インフルエンサーの魅力は、なんと言っても自分を表現でき、多くの人の反応をリアルタイムで知ることができることでしょう。企業とのタイアップでは、契約上のルールなどで表現の制限があるものもありますが、自分の意見や感想を発信し、その反応を素早く知ることができることから「次はもっとこうしよう」「ユーザーさんが欲しい情報を提供しよう」といった戦略を立てることができます。

 

「コメント欄を通してのユーザーさんとの交流に私も支えられました。厳しいコメントを書き込んでくる人もいて、もちろん悲しかったり、悔しかったこともありましたが、『貴重なご意見をいただけた』『じゃあ、言われたように修正してみよう』と前向きにとらえたことで、私もひと皮むけることが出来ました。それに、ユーザーさんも『ちゃんと自分の意見を受け入れてくれたんだな』と受け止めてくださったようで、今でも応援してくださっています。そういった皆さんとの交流から、インフルエンサーとしてのやりがいや手応えを感じていますね」

 

インフルエンサーの収益・年収

職業としてのインフルエンサーで、やはり気になるのが収益。どういった方法でどれくらいのギャランティを得ることができるのでしょうか。

 

「最初は数千円のお小遣い程度でしたね。ですが、チャンネルの登録者数と動画の再生回数が増えるなかで、本業のお給料を上回る金額をいただけるようになりました。YouTubeで一番再生回数の多い動画の収益が、広告収入だけで1ヵ月で200万円くらいになったこともあります。企業さんとのタイアップ案件が多かった時の年収は1000万円を超えたこともありました。今はフリーランスなので、税金関係は税理士さんにお願いするなど、しっかり対応しています」

インフルエンサーになるには?

インフルエンサーに必要な資質、向いている人の特徴

こまめな情報発信と、的確な表現力が求められるインフルエンサー。「好きなことを仕事にする」ことは、楽しく充実した日々を送ることができる一方で、仕事とプライベートの境目があいまいになる恐れもあります。では、さまざまなSNSを運用し、活動するインフルエンサーに必要な資質や向いている人はどのような人なのでしょうか。

 

「そのことばかり考えていても苦にならないくらい好き」というものがある

「24時間そのことを考えていても苦にならないようなジャンルでインフルエンサーになることが一番大事だと思っています。私の場合は、常にネットで新作コスメの情報を集めたり、ドラッグストアのコスメ売り場で商品をチェックしながら、その場にいるお客さんの会話を聞いて、どういったものが流行っているのか、どういったものが求められているのか、を密かにリサーチしています」

 

ポジティブで前向きな思考を持っている

「そして、次に大切なのが、ポジティブな考え方を持つこと。これは、とても印象に残っている出来事で先ほども少し触れましたが、以前YouTubeチャンネルの視聴者さんから、ちょっとネガティブなコメントをもらったことがありました。そこで落ち込むのではなく、寄せられた意見を反映した動画を作ってみたんです。そうしたら、その方がとても喜んでくださって。今もずっと私のことを応援してくださる、大切な存在になりました。負けず嫌いという、もともとの性格もあると思いますが、今振り返ると、ネガティブなコメントにも落ち込むことなく、前向きさを忘れずに冷静に対応できたことがよかったのかなと思います」

 

インフルエンサーになるために必要な知識やスキル

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本や通販動画から伝え方を学び、表現力を鍛える

「どんなに素敵なアイテムでも、自分の伝え方次第で、その魅力が変化してしまいます。自分の語彙力では、商品の魅力を表現し切れていない、と思ったことが何度かあったので、いろんな本を読んで、どうしたらわかりやすく伝えられるのかを学びました。通販番組『ジャパネットたかた』を観て、高田社長の話し方を研究していましたね。あまりにも見すぎたせいか、一時期、話し方が高田社長そっくりになったこともありました(笑)

また、的確に表現するためには商品の基礎知識も必要です。そのためにヴィーナスアカデミーではスキンケアの基礎知識の授業をして化粧水作りに挑戦してもらったり、コスメやスキンケア商品を紹介する際に大切な薬機法についての授業をして、薬機法に引っかからない紹介の仕方を教えています

 

撮影・編集には時間をかけてこだわる

「投稿する写真や配信する動画が見やすいかどうかも、とても大事な要素です。特に私のようにメイクアイテムを紹介する動画の場合は、正確な色味を視聴者の皆さんにお伝えするために照明にはこだわりました。最初は携帯電話で撮影した動画をアップしていたのですが、収益が出るようになってからは、キレイに撮影できるカメラなどの機材に投資しました。撮影時間は、今も毎回2〜3時間くらいかけています。また、動画編集、サムネイルなどにもこだわっています。サムネイルは何百枚も撮影した中の一番いい画像を使い、編集作業も、5〜6時間かけています。Instagramでの商品のPR投稿も写真はとても重要なので時間をかけて撮影します。ヴィーナスアカデミーの授業でも最初にInstagramに投稿する商品の撮影の仕方を教え、実際に商品PRの投稿をしてもらっています」

 

ネットリテラシーと日頃の行動への意識が重要

「企業さんとのタイアップのお仕事をいただく場合は、商品や企業さんのイメージを守るためにもネットリテラシーが非常に重要になります。生配信やSNSなどでの発言はもちろんですが、プライベートでも『行動や言動には常に気をつける』といった意識を持つことも必要だと思います」

 

社会人としての常識やマナーも

「守秘義務など契約書の内容に従うことも大切です。企業さん案件での情報を漏らさないという、ビジネス上の常識を忘れないようにしなければなりません。誰も知らない情報をいち早く伝えたい、という気持ちからインフルエンサーを目指す人が多いと思いますが、家族や友人はもちろん、ネット上でも絶対に言ってはいけないことがある、ということを理解しておいてください。また、多くの方とお会いしてお仕事することもあるので、言葉使いや姿勢、打ち合わせの際の格好をはじめ、メールでのやり取りなどのビジネスマナーも、アルバイトなどを通して学んでおいた方がいいと思います」

 

各種SNSの特徴を紹介

ブログでの文字をベースにした情報発信から、その歴史がスタートしたインフルエンサーですが、SNSの発達により、さまざまなサービスで画像やショート動画を効果的に使った活動が可能となりました。SNSで多くのフォロワーを獲得することがインフルエンサーの第一歩であり、今では、それぞれの特徴を活かしながら、すべてのサービスで情報発信しているインフルエンサーがほとんどです。それでは、各種SNSにはどのような特徴があるのでしょうか。

 

Instagramはビジュアルで勝負

正方形の写真画像や動画がメインのSNS。スマートフォンで撮影し、加工アプリで自分の個性を出した画像を気軽にアップできるのが魅力です。文章よりもビジュアルでの訴求力がメインのため、目を引く告知などに利用するスタイルが多いのが特徴。アパレルや飲食系、また、デザイン関係の企業PRで多く活用されています。

 

「私は、InstagramではYouTubeのメイク動画で使用しているコスメの写真を載せて、YouTubeへの誘導に活用しています。また、インスタライブやDM(ダイレクトメッセージ)でユーザーさんとより近い距離で交流することもできます

 

情報の拡散力が高いのはTwitter

全角140文字、半角280文字までの文字や、最大4枚の画像や動画など、気軽にさまざまな情報を発信できるSNS。企業アカウントも多く、ここでの活動がネットニュースに取り上げられることも。ほかのユーザーにツイートを共有できるリツイート機能もあるため、情報拡散力が高い点が特徴です。また、サービス内容の変更も目立つので、変化に合わせた使い方が求められるでしょう。

 

「Twitterは画像を並べて投稿できるので、私のようにメイクのビフォーアフターを観ていただきたい場合は、非常に効果的だと感じています」

 

広告収入や生配信で収益を上げやすいのはYouTube

1分未満の短いものから、数時間に及ぶ生配信まで、さまざまな動画をアップロードできるSNS。広告収入や生配信中に視聴者から支援金を得ることができる「スーパーチャット」で多くの収益を得ることができる場所としても人気です。しかし、収益を得るには、クオリティを保ちながら動画を上げ続けること、動画に個性を出すことなどが必要で、ほかのSNSよりも時間と能力、センスが求められるでしょう。

 

「たくさんの動画がストックできて、過去のタイトルもすぐに再生できるということもあり、根強い人気のあるサービスですね。その代わり、しっかり撮影して編集して、テロップを入れてと、一定のクオリティをキープした動画が求められていると思います」

 

TikTokは誰でも簡単に動画を投稿でき、企業の注目度も急上昇中

ここ数年で学生を中心に一気に人気を獲得した動画配信サービス。スマートフォンアプリを使い、気軽に撮影・編集してアップできるのが最大の魅力。現在のZ世代の流行は、ここから生まれているといってもいいでしょう。おすすめフィードに載ると多くの再生回数を稼ぐことができるのも特徴です。

 

「アプリを使えば誰でも簡単に動画を投稿できるので、今、一番勢いがあるSNSだと感じています。企業さんも注目していて、1件で50万円を超える高額な案件があったという話も聞いています」

 

自分に合った方法で情報を発信し、多くの人を笑顔にするインフルエンサーになろう!

以前は、テレビや雑誌がメインとなっていた情報発信も、ネットへと移行したことで一気に間口が広がりました。「AIの発達により、今までにない新しい職業が生まれている」「AIによって消える職業があるなかで、人間にしか作ることのできないクリエイティビティのある仕事は、将来有望」という考えを大人たちが認識している今、インフルエンサーという仕事は、大きな可能性を秘めているといってもいいでしょう。

 

美容の専門校ヴィーナスアカデミーでは、インフルエンサーとして活動するのに必要なSNSマーケティングや動画編集のスキルも学べるインフルエンサー総合・専攻コースをご用意しています。メイクはもちろん、ヘアアレンジやファッションなど美容をトータルに学べて、在学中にコスメプロデュースなども経験できます。若い感性を活かして、今のあなたにしかできない方法で多くの人を笑顔にするという仕事に、ぜひチャレンジしてみてください。

 

  

【監修者プロフィール】

鈴木未夢さん

1997年3月27日生まれ。東京都出身。

2016年4月からYouTubeチャンネル「整形メイクのみゆ。」を開設。

「メイクで人生が変わりました!」「実はコンプレックスだらけの顔です。

ブサイクでも変われることを証明します。」というキャッチフレーズのもと、

『整形なしでも可愛くなれる』を合い言葉に、好きな自分になれるためのメイク方法を発信。

自分の顔をキャンバスに、驚きのメイクテクニックをわかりやすく解説する。

礼儀正しい話し方で、同じコンプレックスを持つ多くの女性の好感と共感を得たことで、

インフルエンサーとしての地位を確立した。

現在は一児のママとして、育児とインフルエンサーとしての活動を両立している。

また、VENUS ACADEMYにて、インフルエンサープログラムの講師も勤める。

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