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令和2年度バンタン卒業式・修了式スペシャルゲストSHOWROOM株式会社 代表取締役社長 前田裕二様が登壇!

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2021.04.26東京大阪

イベント

2021年3月26日。令和2年度バンタン卒業・修了式が行われました。

卒業式・修了式のプログラムの様子はインターネットによるライブ中継オンラインでの参加型で実施されました。

 

スペシャルゲストSHOWROOM株式会社 代表取締役社長 前田裕二様がお祝いに駆けつけて下さり、卒業生へ向けた祝辞スピーチを頂きました

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「バンタンの卒業生の皆さん、1834名いらっしゃるとうかがいました。この日に皆さんにメッセージを伝える機会をいただき嬉しく思います。何より地球上でこれだけ多くの人がいるなかで、ご縁をいただけることが嬉しいことだと思っています。皆さんがやりたいことをやっていくキャリアの中で、再び縁がクロスすることを願っています。せっかくお時間をいただいたので、最近考えていることを中心にキャリアを開いていくうえで大事なことを3つ持ってきました。

1つ目なんですけれど、好きなことってあると思うんですよね。好きなことをやり続けてください。世の中には好きなこと、ワクワクすることが見つからない人もたくさんいます。皆さん、10代後半とか二十歳前後だと思いますが、好きなことがこの領域だと分かっていることはとてつもなく価値があることだと思います。まずは、そのことにおめでとうと言いたいです。尊いことだし、誰にもそれを止める権利はないと思っています。好きなことを磨いていることがすごく素晴らしいと思います。

僕の知り合いの息子さん、名前を太郎くんとしましょうか。小学2年生のときに古墳があまりにも好きになってしまって古墳の研究書を読み漁り始めたそうなんです。ある時、「お父さん、今からちょっと奈良の古墳を見に行きたいから、新幹線代ちょうだい」と言ってきたそうです。そして奈良の古墳から帰った彼は、自宅の庭に「お父さんの墓だよ」と言って、古墳を作るまでになったそうです。でも、太郎くんは学校の宿題を出していない、と先生に言われて、普通の学校生活に徐々に戻っていくんですね。僕はすごく勿体ないと思います。もしかしたら、世界的なお墓の権威になれたかもしれないのに。皆さんは太郎くんとは違いますよね?

先日、漫画家・アニメーション作家の藍にいなさんとお話したんですが、彼女とお話したときに、美大に行ったのは何故か聞きました。すると、お母さんに「絵が好きなら美大にでもいったら?」と言われ、キャリアにつながったと言っていました。太郎くんと逆ですよね。

皆さんは好きなことを、とことん突き詰められる道のトラックに乗っかっていると思います。目標にするものがあるのであれば それを諦めずに、突き詰めていってほしいなと思います。好きなことの価値はものすごく大きいです。好きなことを止められずに、好きな世界で生きていく。

逆に、前田さんが言うほどには、そこまでやりたいことが見つけられていないと思う人もいるかもしれません。岐路に立って、悩まない人っていないです。

平安時代の僧侶、空海がある言葉を残しているんです。空海が残している「経路未だ知らず。岐に臨んで幾たびか泣く」です。経路とはキャリアのこと。彼は中国に行き、仏教を学び密教を立ち上げていきます。「岐(ちまた)に臨んで幾度(いくたび)か泣く」。ちまたとは、分かれ道。何度も何度も分からず泣いている、と言っています。自分がどちらに進んだらいか分からず泣いている。空海ですら泣くので、我々が泣かないわけはないんです。僕自身もキャリアの岐路を思い出すと、卒業するときは未来がぼやけていて震える気持ちばかりでした。起業し会社が大きくなって、世の中に知ってくれる人が増えていくと『明確に自分のキャリアを描いていたんだろうな』と言われるようになりましたが、まったくそんなことはありません。キャリアなんてはっきり喋れなくても、まったく問題ない。なんかこれやってみたい、衝動とかワクワクを突き詰めていくほうが重要。その先に大きな果実が待っていると思います。

2つめは、勘違いされていることだと思いますが……成功と失敗、どっちに意識をおいたらいいと思いますか?

本屋さんには、基本的に成功法則みたいな内容が多いです。かなりの確率で、成功はあとから後付けされていることが多いように思います。成功に対してのモチベーションは重要ですが、僕は困難が目の前にある時にどうやって乗り越えるのか、失敗側の力のほうが重要に思います。何でも突き詰めていくと、絶対に困難が訪れます。絵なら、絵の単価が上がらずご飯が食べていけないといったことが必ず起こります。それをどう乗り越えるのか、というほうが何十倍も何百倍も重要です。

僕は、8歳のとき死にたいと思っていました。母が、昨日まで元気だったのに亡くなったんです。突然パッといなくなり、世の中が真っ暗になりました。困難というか真っ暗な世界でした。なんとか失敗とか困難をエネルギーに換えて、負けるか、負けてたまるか、とむしろその苦しみをエネルギー源として、打ち返してやると思い頑張ってこれました。失敗が前を通りすぎそうになったら、目をそらさずに掴んで、壊して乗り越えることが重要だと思います。

3点目は、僕が失敗を乗り越えた理由は、僕の力が強かったからではありません。僕は、兄がいるんですが、兄でもあり父でもある存在です。先日、ふたりで飲みに行って『なんで兄ちゃんって、そんなに辛くなさそうだったの?』って、それとなしに聞いたんです。そしたら『お前がいてくれたからだよ』と言ってくれました。僕からすれば、無償の愛を注いでくれる兄がいたからこそ、頑張っていこうと思えました。 

皆さんが、自分自身の失敗や困難を乗り越えるだけでなく(代表の方のメッセージにもありましたが、仲間の存在で困難を乗り越えていったって言っていましたよね)誰よりも真っ先に、仲間の失敗や困難に寄り添える存在になってください。

なぜかというと、自分の身に起こる困難だけではなく、仲間の困難の知恵の輪を解いているほうが、失敗を乗り越える力が上がっています。僕自身も、周りからくる相談に対して打ち返しています。それにより自分に困難が起こったときに乗り越える大きな力もついているなと感じます。周りに力を与えられる人になってください。その絆が跳ね返ってきて、いずれは皆さんを救ってくれる力になると思います。

画面越しですが、皆さんとご縁をいただけたと思っています。皆さんの問題や失敗や困難にも寄り添っていけたらと思います。なんでもいいので苦しいことがあったら話しかけてください。本来なかった縁が繋がったというのは、何か意味があることだと思います。また、深くクロスすることを願っています。卒業、本当におめでとう」

 

 

▼前田裕二様による卒業生へ向けた”祝辞スピーチ”の映像は以下よりご覧いただけます

https://www.youtube.com/watch?v=_Pw41ZX3zi4&t=0s

 

 

 

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